夏の遊びと歯の事故ー乳幼児の歯の外傷にご注意を

せいだデンタルクリニックの吹き抜けでいつも見守ってくれているテディベアですが、今月は夏バージョンです。SUP(サップ)に初挑戦という事で……。サーフボードより少し大きいボードの上に立ち、パドルを漕いで水面を進んでいくというものです。
さて、暑中お見舞い申し上げます。梅雨が明けるとともに、いよいよ夏本番。子どもたちにとっては待ちに待った夏休み、外遊びや水遊びのシーズンです。
楽しい季節だからこそ、私たち大人には「事故やケガから子どもを守る意識」が一層求められます。
毎年、夏休みになると増えるのが「歯の外傷」による来院です。プールサイドで滑って転倒、海や川での水遊び中、遊具からの落下など、ちょっとした油断が顔面への衝撃につながることがあります。
特に乳幼児の場合、その影響は予想以上に深刻です。最近読んだ歯科の研究論文では、**「外傷を受けた年齢が低いほど、そして乳歯の外傷の範囲が大きいほど、後から出てくる永久歯への後遺症のリスクが高まる」**という結果が示されていました。
とくに前歯の外傷では、永久歯に影響が及ぶリスクが対照の歯の7倍以上とされており、0~2歳の乳幼児では、**歯の形の異常(低形成や奇形)や色の変化(不透明度の異常)**がより多く発生していました。
これらは、乳歯列の脱臼や埋没、押し出しといった外傷が原因で、後から生えてくる永久歯の形成に影響を及ぼすものです。
言い換えれば、乳歯のケガは「その場で折れた・ぐらついた」だけでなく、「数年後に生えてくる永久歯の形や色にまで影響を残す」可能性があるということです。
とはいえ、必要以上に不安になる必要はありません。大切なのは「早めの対応」です。
転倒や衝突などで「口を打ったかもしれない」と思ったときは、目に見える異常がなくても、早めに歯科を受診していただくことをおすすめします。
小さな異常でも、レントゲンでのチェックや経過観察によって、大きな後遺症を予防できるケースがあります。
夏の思い出を笑顔で残すために。どうぞ楽しい時間を過ごされつつも、ちょっとだけ“歯の安全”にも気を配ってみてくださいね。